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昭和40年頃から工学部の吹田地区への移転に伴い,吹田地区にも独自のヘリウム液化装置を持つべきであるとの要望が強まり,43,44年に特別設備費が認められ,液化機および480 ㎡の現在の建屋が設置されました.さらに低温工学の発展期に応じて,180 ㎡の共同実験室が昭和47年に増築され,54年には低温脆性試験機およびそのための部屋が設置され,阪大のみならず関西地区にわたる低温工学の中心的存在としての地位を築き,今日に至っています.
昭和41(1966)年 低温センター新設の概算要求着手,工学部の東野田か
ら千里丘陵への移転作業始まる
昭和44(1969)年 低温センター(当時は工学部附属)の建屋480 ㎡完成
,水素・ヘリウム液化装置(三菱UL-80H)据え付け,大
型ヘリウム液化装置(三菱UL-150E)据え付け
昭和46(1971)年 学内共同利用施設 低温センター発足
昭和47(1972)年 共同利用実験室180 ㎡増築完成
昭和52(1977)年 ヘリウム液化装置(UL-150E)のエンジン改造.能力ア
ップ
昭和54(1979)年 低温脆性試験機室完成,同試験機据え付け
昭和56(1981)年 蛋白質研究所予算によるヘリウム液化装置(CTi-1410)を
設置,水素液化機を超伝導工学実験センターへ移設,
長尺ボンベ180 N㎥を増設
昭和58(1983) 年 ヘリウム回収圧縮機(昭和精機SCH-40)を増設
昭和59(1984) 年 長尺ボンベ180 N㎥を増設
昭和63(1988) 年 長尺ボンベ180 N㎥を増設
平成17(2005)年 ヘリウム液化装置更新 (Air Liquid社製Helial2000
200ℓ/時)
現有設備のほとんどは平成17年度に運営費交付金・特別教育研究経費の予算措置を受けて更新を行ったもので,設置から約10年が過ぎようとしています.一般にヘリウム液化装置の耐用年数は10年と言われており,現有設備におけるトラブルが急激に増加・深刻化する傾向にあります.特に平成26年10~11月に発生したトラブルでは,吹田キャンパス内への液体ヘリウム供給を一時的に停止する事態となり,大きな影響が出ました.今後,供給停止を伴うトラブル増加が見込まれ,本学における教育研究を安定して実施できなくなる恐れが高まったため,一刻も早い設備更新が必要です.